「ねぇねぇ」
「ん?」
「何でもない」
彼の肩に頭を載せる。
彼はクスッと笑って、私の頭をポンポンと優しく触る。
そして、読み掛けの本に視線を戻す。
本を読む真剣な眼差し。
整った顔でいて、白い肌。
サラサラな髪。
そんな彼だから、凄くモテるんだけど。
彼は私を大切にしてくれる。
人を大事にする彼だから、自然と人が集まる。
妬けちゃうけど…。
彼は、そんな私を可愛いと言ってくれる。
それは嬉しいんだ。
でもね…。
「ねぇねぇ」
「ん?」
「本ばっか見てないで、私を見て」
彼は開眼すると、ぷっと噴出したように笑う。
「本に焼きもち?」
「だって…。」
「そうだね。二人っきりだからね。」
彼は私の額にそっとキスをしてくれた。
「ねぇねぇ」
「ん?」
「好き」
ただ周助とイチャイチャしたい。
そう望むのは、いけないことですか?
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